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<浄土真宗入門>
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浄土真宗入門:『正信偈』には何が書かれているのか


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Q.『正信偈しょうしんげ』の「正信」とはどんな意味ですか?


A.「正信」とは正しい信心のことです。

 信心とは心で何かを信じることですが、神や仏を信じるだけが信心ではありません。心で何かを支えとし、頼りにしているのは、皆、信心です。「何も信じていない」という人も、そんな自分の信念を支えにしているでしょう。人は何かを信じなければ生きてはいけません。生きるということはイコール信じることなのです。

 私たちは信じていたものに裏切られた時、悲しみ苦しみます。本当の幸せになりたければ、決して裏切られない正しい信心を持ちなさいよと、正信心一つを親鸞聖人が明らかにされているのが『正信偈』です。


Q.『正信偈』には何が書かれていますか?


A.冒頭に「帰命無量寿如来、南無不可思議光」親鸞は弥陀に救われたぞ、親鸞は弥陀に助けられたぞ≠ニ、阿弥陀仏に救い摂られたことを二度叫ばれています。

 同じことの繰り返しで、無限の喜びを表された聖人は最後、「道俗時衆共同心、唯可信斯高僧説」と締めくくられています。これは、「皆の人よ、ともに親鸞と同じ心になってくれよ。それには、ただ、この高僧の説を信じる一つだよ」とおっしゃったお言葉で、高僧とは聖人が尊敬しておられる七高僧のことです。

 自らハッキリ救われた(自信)から、人に伝えずにおれない(教人信)。『正信偈』の百二十行はこの四行におさまるのです。

Q.七高僧とは、どなたのことですか?


A.親鸞聖人は『正信偈』に、弥陀の救いを正確に多くの人に伝えられた方として、七人の名前を挙げておられます。

 インドの龍樹菩薩、天親菩薩。中国の曇鸞大師、道綽禅師、善導大師。日本の源信僧都、法然(源空)上人の七人で、「これらの方がましませばこそ親鸞は弥陀の誓願に救い摂られることができたのだ」と、一人一人の功績を明らかにしておられます。

 最後の法然上人は、じかに弥陀の本願を説いてくだされた先生ですから、『正信偈』には「本師源空」とたたえられ、『歎異抄』には「法然上人になら、だまされて地獄に堕ちても後悔しない」とおっしゃっています。

Q.親鸞聖人には、ほかにどんな著作が?


A.深遠なみ教えを仮名交じりでかみ砕いて説かれているのが、『浄土和讃』『高僧和讃』『正像末和讃』の三帖和讃です。七五調で書かれていますから当時の人も口ずさんで親しむことができたでしょう。五百首以上もの和讃の中で特に有名なのが、「如来大悲の恩徳は」で始まる「恩徳讃」です。

 その他、聖人には数多くの著作があり、ご執筆はお亡くなりになるまで続けられました。『愚禿鈔』は八十三歳、『一念多念証文』は八十五歳、『尊号真像銘文』は八十六歳の時に執筆なされています。そしてこれらの著作すべては、弥陀の本願の開顕一つが目的だったのです。

Q.『歎異抄』が有名ですが……


A.今日、最も多くの人に読まれている仏教書として有名な『歎異抄たんにしょう』は、親鸞聖人の滅後、約三十年たって成立したといわれています。著者はお弟子の唯円ともいわれますがハッキリしていません。全十八章のうち、一章から十章までは、親鸞聖人のおっしゃったお言葉として書かれています。

 それらを物差しとして、当時の異説を正そうとされたのが、十一章から十八章です。たぐいまれなる名文ですが、他力真実の信心と、親鸞聖人の教えをよく理解している人が読まないと、大変な読み間違いをするところが多いため、蓮如上人は、だれにでも読ませてはならないと、奥書に書き加えておられます。

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この記事は、浄土真宗の月刊誌『とどろき』に掲載された内容をまとめたものです。


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